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とんでもないヤツって精神障害者!?

 朝日新聞の書評欄に紹介されていて、現代の若者気質の理解の一助に...みたいな紹介され方をしていたので興味をもって探し本がありました。『人間音痴 -何故か他人の気持ちを逆なでする人への処方箋-』(著:和田秀樹、祥伝社刊)という本です。けれど中味は大したことはありませんでした(苦笑)。すべて陳腐な見方で目新しさは感じられません。ただ、「共感音痴」として他人との関係を築くことに障害がある人の行動心理を分析している文章の中で、次のような引用文がありました。
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@自己の重要性に関する誇大な感覚をもつこと。
 十分な実績が無いのに優れていると認められることを期待すること。
A限りない成功、権力、才気、あねいは理想的な空想にとらわれる。
B自分が特別であり、独特であり、他の特別な人にしか理解されないと信じている。
C過剰な賞賛を求める。
D特権意識、つまり特別有利な計らいを期待し、自分の期待に沿うことを理由無く期待する。
E対人関係で相手を不当に利用する。自分の目的達成のために他人を利用する。
F共感の欠如...他人の気持ちや欲求を黙殺する。
Gしばしば他人を嫉妬する。または他人が自分を嫉妬していると感じる。
H尊大で傲慢な行動や態度をとる。
※『精神疾患の分類と診断の手引き』American Psychiatric Association著。高橋三郎他訳。
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 ふむ、さすがに鋭い分析です。確かに世の中こんな人が多すぎます。要は「あなたは何様?」って人のことです。こんな人が職場や地域社会、その他様々な関係の中に1人でもいると苦労しますよね。全てそうですが、自分では正しいと思う、もしくは何の疑問ももたずにおこしている行動が、実は他人にはエライ迷惑になっていることの中味は、ほとんどこれらに分類できるってことと読んでおきましょうか。自らの行動に、こんな言動があるかないかを注意しましょう...って、この本では、そんな結論になるのですが、自分が正しいと思ってしていることに、どうして疑問の余地を持てというのでしょうか。でもこの引用元の文献を読んだ方が面白そうです(^^;;)。

 で、問題はここから(笑)。この引用元は『精神疾患の...』です。すなわち、精神疾患を患っている人にこうした症状(態度)が見られるということで、逆に言えば、こうした態度は精神障害ということになるのですか??。ってことは、世の中は実は、こんな障害者だらけということになりませんか!。時としてこんな態度が見られる...程度ならまだしも、実に一貫して(笑)、こうした気質を激しく現している人って多くないですか?。そうした人って精神障害なんだと思うと、何だか哀れに思えます。でも、そんな障害者を何ら監視(優しく言えばケア)せずに放置しておいて良いものなのでしょうかと不安に思ったりもします。社会更生を狙うのなら、本人に更生期間中だという自覚がなければ、更生への道を進んでいるとは言えません。何せ本人含めて私達だって、そんな人が精神障害者だと認識していないのですから...。世の中おかしくなっちゃうのも、これでよく分かります。私が今まで一番激しくこうした態度を顕わにしたのを見た人って、霞ヶ関の人だったんですもの...(*o*;;;)。何か問題が起きるとよく言われることで、「全てそうではなく、中には真面目に...」って言葉ありますよね。確かに真面目に真摯に公僕として仕えている公務員もたくさんいますけど、結局こうした人を放置しているのは、そんな真面目な人達なんですよね。こうした人をのさばらしておく無作為の罪で同罪と言っておきましょうか。自らは何ら生産的な活動に従事せず税金から給料を得ているにもかかわらず、そんな税金を自分のお金と勘違いしている...。曲がりなりにも?選挙という手続きを経ている政治家と比べて、公務員試験という公務員自身が決めた基準で選考された公務員は、果たして真に国民の付託を得ているといえるのでしょうか。行政をそんな人達に任せている国民も同罪???。こんな人達に行政を任せっきりにしている日本は実は後進国だったんですね...。行政組織の構造改革って小泉氏の叫ぶ自民党のそれよりも難しいです(泣)。
(2002/08/04)