【スポーツ】長嶋巨人 来期も続投。 ジャイアンツの2000年のシーズンが終わった。何故か今年は苦手だったヤクルトに連敗してのシーズン終了だったけれど、それでも堂々のセリーグ制覇、あとはパリーグの覇者との日本シリーズを待つだけとなった。 奇しくも優勝決定の日のゲーム直前に巨人渡辺オーナーが東京ドームの監督室に出向き、来期の監督続投を要請し、長嶋氏は快諾したという。21世紀の巨人軍も長嶋監督とともにスタートすることが決まった。個人的には長嶋氏個人のプロ野球人生に相応しい花道が飾れたとして区切りをつけるべきだと思っていました。あの超劇的な優勝決定から数日が経ち、改めてジャイアンツというチームについて考えてみると、あれだけのスーパー・スターを擁する現在のジャイアンツの監督として選手をまとめていくには、やっぱり長嶋しかいないな...って思うようになってきました。入団の経緯はともかくとして松井、高橋、仁志、ニ岡などの生え抜き組はともかくとして、移籍組の清原、工藤、江藤、メイなどの選手達は、誰もが認める日本プロ野球界のスター選手だ。そんな大物達を果たして誰がまとめられるか...長嶋しかいないんですね。だからジャイアンツのチーム編成が、大物スター選手偏重から変らない限り、可哀相ですが長嶋氏には永久に監督に就いていてもらわないとダメなんだと思うようになりました。 私はジャイアンツには、本当のプロ野球チームとして「プロフェッショナル」なチームになってほしいと思っています。オーナー会社の単なる素人役員が代表面してえばっているような、そんな腐った大企業みたいなチームや、人気球団の金魚の糞みたいなチームは永遠にBクラスで良いとも思います。そんなチームと一緒の成績しか残せない...そんな情けないチームになってほしくないんです。果たして真のプロフェッショナルなチームとはどんなチームなのでしょうか。 プロとは、もちろん投手であれ打者であれ野手であれ、それぞれの役割、ポジションにおいてまさにプロフェッショナルな働きをするものだと思います。さらにコンスタントに優れた成績を残す選手はスターとして君臨していきます。プロのチーム編成とはベンチとフロント、さらにそれらを支えるスタッフ全てがプロだということです。フロントはチーム編成に必要な資金の調達、環境整備にあたり、選手は自らの技術を磨き、スタッフは身体面・精神面、さらにはコンディションにまで十分に目を配り、常に最高の状態で選手がプレーできるように全力でバックアップする。誰もが考え付きそうな実にシンプルな構造です。日本プロ野球12球団を見渡しても、そんな姿が見られるチームは一つもありません。そんな私みたいな一介のファンに、そんなチームの姿を全てさらけ出す必要などないとは思いますが、逆に言えば一介のファンにすぎない私にして、「お前ら本当にプロかよ」って姿しか見えてこないんですよ、今の日本のプロ野球界って。豊富な資金と抜群の人気。今のジャイアンツには、ただそれだけのチームにしか写らないんです。 某局の野球中継で落合氏が「選手は金で買えるけれど、優勝は金では買えない。スター選手を金で集めたって、ただそれだけじゃ優勝はできない」と言っていました。確かにその通りだと思います。「あれだけスター選手を集めれば優勝して当然」という世間の風評を批判していました。でも金も無い、スター選手もいない。成績だって惨憺たるものなら、そんなやっかみも言いたくなりますよね。でもね、昔からジャイアンツを応援してきた私にしても、今のジャイアンツは変だと感じてます。スター選手集めても優勝できないとは思うけれど、まるでだだをこねている子供のように「あれが」欲しい、これが欲しい」と言っているだけでは絶対にダメです。過去の実績だけの選手に数億円も払うのならば、その10分の1でも費用をかけて、トレーニング・コーチ、コンディショニング・コーチを雇うべきだと思います。適当な人材がいないのなら金にまかせて育成すべきです。野球は選手がします。当たり前だけどそれが分かっていないフロントが多すぎです。選手をもっと大事にしなさい。それは報酬を上げるということだけではなく、選手が一日でも長く良いプレーができるように、一時たりともコンディション不調で万全なプレーが出来ないことの無いように...そんな選手の体調管理にもっともっとお金をかけるべきだと思います。「自分の体は自分で守るもの...それがプロだ」だなんて、そんな明治時代の理屈は通用しません。自分の体調管理もできないような選手はプロとしての資格が無い...それも通用しません。プロのチームなら。プロのチームなら、技術、素質、そしてセンス、そんな素材をプロの手で一流の選手に仕立てていく...これがプロチームのスタンスだと思います。ジャイアンツにはそんなチームになってほしいんです。 来期のジャイアンツにも、そんな姿勢は望めないと思います。そんな姿勢でチーム作りをしていこうという球団が現れたら、私は直ちにアンチ・ジャイアンツ宣言をすることでしょう。金持ちオーナーの道楽球団には何の魅力もありませんもの。そんなチームの観戦のために金なんか払えるかってことです。頑張れジャイアンツ。真のプロ野球チームとして日本のプロ野球界をリードしていってください。 (2000/09/30) |