【社会】もうダメ。森首相のボンクラ政治。 何を考えているのか、脳ミソの中を覗いて見たい。韓国を訪問中の森首相が同地で会談していた英国のブレア首相に「北朝鮮の日本人拉致疑惑解決のために、発見された人を行方不明者として第三国で発見されたことにすれば良い」と発言したそうだ。同趣の発言はシラク仏大統領にも語ったという。何たること。救出活動を行っている民間団体の幹部は、「拉致」という国家犯罪を不問にするのは真の解決策ではないと発言し、交渉の最前線にいる外務省幹部ですら手の内を明かされたと絶句し、自民党幹部ですら誤解を生む発言と憂慮し、野党に至っては「日本の国益を危うくする」と、発言の真意以外に、政治家としての資質そのものを問うている。 北朝鮮の日本人拉致疑惑の問題は、解決には微妙な駈け引きが必要だと誰もが思っている問題だ。それを「例えば...」とは言え、こんな迂闊な発言を第三国の幹部にするとは、いかなるものだろうか。仮に裏取引が存在して、お互い実を取るための選択肢として、このような解決策が検討されたとしても、それはあくまで裏事情であって、公にされるものではない。拉致された家族などの当事者にとってみれば、本人が戻ってくればそれで良しとしろと言われているようなもので、実際に拉致した側の責任を追及しなければ気が収まらないはずだ。微妙な国家レベルでの政治的な問題にまで発展している以上、何かしらの代替処置で解決が、結果的に図られるにせよ、解決以前にこんな形で周知のこととなるなんて、対立する野党でなくても、「本当にこの人に日本の舵取りをまかせておいてよいのか」と思って当たり前ですよね。 こんな人材を首相として据えている自民党。数の論理だけで政権を握り、一部幹部の都合や保身だけでバランスをとるような政治なんて、危なすぎます。実績のある政権政党として自民党内部での自浄能力に期待します。何らかの処置が見られなければ、党まとめて「さようなら」です。 (2000/10/21) |